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大衆演劇のお芝居ってどんなの?(独断・私見の)大衆演劇観劇ガイド

『小夜嵐恨みの一刀』劇団花吹雪@新開地劇場2010年11月25日夜の部

お芝居は『小夜嵐恨みの一刀』でした。

侍の家に嫁いだ小夜(かおりさん)は夫(愛之介さん)不在中に舅から町人の出ということで、離縁され追い出され、実家の兄、仁左衛門(春之丞さん)の営む商家に戻ります。二人には両親はすでになく、兄は家の前で行き倒れていた女(なんと!寿美さん)と所帯を持っています。その女の兄(京之介さん)も妹(あきなさん)もそこに転がり込んで、店を手伝っていますが、実はこれらは盗賊の一味で、店を乗っ取る計画を立てていました。だから小夜が家に入てきてはこまるわけです。

小夜が嫁ぎ先を出てから、赤ん坊がひきつけを起して死んでしまいます。それを嫁ぎ先の中間(真之輔さん)が報告に来ます。子供の死を聞いた小夜は悲しみのあまり気が触れてしまいます。

兄、仁左衛門が留守の間に悪党一味は一計をたてます。倉を燃やしてそこに保管してあるお上から預かっている品を小夜が火をつけたということにして燃やし、仁左衛門切腹させようという計画です。

家に留まっていた中間は彼が仁左衛門の妻を呪い殺そうとしていたという嫌疑をかけて、これも追い出そうとします。帰宅した仁左衛門は真相を察知しますが、証拠がありません。

呪いの文書に書かれていた鼠の絵が妻の兄が書いたものだと分かり、また小夜は気が触れていた振りをしていただけということが分かります。その場で小夜が妻と兄を討ち、そこへ駆けつけた小夜の夫も助太刀して悪党を退治します。小夜と夫、それに中間が家に戻ってゆくところでめでたく幕。

 口上で、京之介さんがこの芝居の経緯を話されました。先代からの古いお芝居だそうです。道理でせりふの随所に歌舞伎の節回しが残っていました。面白かったのは、寿美さんは先代のときも同じ役、今回は相手が息子春之丞さんということでおかしさ倍増でした。

舞踊ショー、後ろの席からのiPhoneでの撮影。ぼけぼけで載せるのをよそうかとも思いましたが、感じだけでもお伝えしたくて。他のファンの方がすてきな写真を投稿されるのを期待して。

春之丞さん、この写真では光って分かりませんが目も覚めるばかりの美しい黄色のお着物。「歌は私の人生だけど」。

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これまたイキで華やかなお着物で。踊り手も負けずに華やかでした。

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