トップ5劇団
「狂乱」というタイトルは劇団スケジュールで分かっていたのだけれど、それが「お夏狂乱」からきているとは!芝居が始まって「お夏」、「清十郎」の名が出てきて、初めて気づいた。 「お夏精十郎」の種になっているのは、姫路で実際に起きた事件。それが歌祭…
ずっと以前、まだ純弥座長の頃に一度見て、(純弥さんでなく)純さんのうまさに唸った芝居。その後、見る機会がなかった。以前は純弥さんが夫、純さんが妻という組み合わせだった。今回は風馬さんが夫、純座長が妻。この夫婦のところに下宿している夫婦を千…
この演目、私の大好物。今までに4度見ている。最初に見たものをリンクしておく。 www.yoshiepen.net ほぼこのまま。違っているのは配役。いつもはたつみさんがやる五郎をダイヤさん、いつもはダイヤさんがやる義彦を瞳太郎さんだった。あとは同じ。ダイヤさ…
お芝居は初めてのもの。コメディ。構成がきっちりしていた。その上、笑いに無理がなかった。いかにも上方喜劇。『道中夢枕』などとの共通点を強く感じた。 内容は他愛ないもの。以下が大まかな筋。 旅の途中、富くじで当たった千両を狙われた末、殺された商…
『利根の朝霧』は笹川繁蔵と飯岡助五郎の抗争を描いたもの。大利根河原の決闘としても有名。大衆演劇の定番。今回の芝居には平手造酒が絡む。虚実ないまぜになった話で、いかに自分たち流に創作するかが、各劇団の腕のみせどころ。劇団によっては平手造酒に…
種本は藤山寛美さんのものだそう。筋立てがきわめて入り組んでいる。隠したお金50両をめぐるドタバタ劇という点では『お祭り提灯』を思わせるけど、込み入り方、凝り方はそれ以上。 舞台装置、プロップはまるで大劇場にいるような完成度の高さ。さすが朝日劇…
中村菊之丞(剛)さんを苛める紀伊国屋を去年11月の明生座での公演時と同じくあきらさんが演じた。 上方(浪速)ではすでに人気役者としての地位を築いていた菊之丞、父の遺言に従って、江戸でも役者として花を咲かせようとしていた。ただ、当時のこと、現代…
この日は二部構成、第一部がお芝居、第二部が舞踊ショーだった。お芝居、『命くれない』は初見。おおまかな筋は以下。 芸者、お半(かおり)は思い人を探して、置屋のお抱え芸者をしている。そのお半に岡惚れしたのが長崎奉行(東映の谷口さん)。置屋の女将…
『火の車』は以前に2回観ている。ただ配役に入れ替えが。若丸座長が死神というのは同じ。でももう一人の主役、善兵衛の息子の善吉をいつもなら剛さんが演るところ、この日はゲストのたつみ座長が。剛さんは子分役に回っておられた。死神と善吉との掛け合いが…
若丸劇団では初めて観るお芝居。もっとも、似たような設定とプロットの作品は大衆演劇では何度も観ている。以下がそのあらまし。 子分の女房に横恋慕した悪い親分(城太郎)。その子分を凶状の旅に出す。女房(ひかる)を横取りするためだった。旅に出る前に…
お芝居は『月夜にさらばお鼠騒動』。 若丸座長によると、ずっと以前に大会等で出したことのある芝居だそう。構成が良く練られていたのは、若丸さんが再構成したためだと思われる。とてもよくできたお芝居だった。 よく出来ていると感心したのは、この日のゲ…
今日は都紗助さんの誕生日公演だった。お芝居でも「準」主役という重要な役どころ。緊張のあまり、台詞を間違えたり、噛んだりするなんてハプニングもあったけど、それも逆にほのぼのした感じがしてチャーミングだった。いつも一生懸命な紗助さん。その真面…
初めて観るお芝居。以下がおおまかな筋。 亭主の留守中に贔屓の役者(舞斗)を家に引き込んだ女房(ゆかり)。そこに寄合いに出かけ、一晩帰らないはずだった亭主(若丸)が、不意に帰ってくる。慌てる女房、役者を押入れに隠す。亭主をなんとか口実をつけて…
以前にも観ている。 ちょっと足らない大工の見習いのトメ(若丸)と、その親方の棟梁(城太郎)を軸に芝居が回る。そこに傘を借りに来たり、ネコを借りに来たり、あるいは屋根の修繕のやり直しを頼みに来たりする近所の人たちが絡む。棟梁から聞いている「断…
5日前のお芝居なので、ちょっとあやふやなところがあるかもしれない。ざっくりとしたあらすじは以下。 漁師の友吉(若丸)は病気の父(芦屋小雁)、それに妹のさよ(ひかる)と波浮港に住んでいた。妹は漁師の新吉(剛)と将来を言い交わしているが、彼の博…
『二人の風来坊』は以前に3回観ている。配役は以下。 時雨の半二 若丸 流星のお銀 ゆかり(これは一緒) 御嶽の熊五郎親分 城太郎 柿の木長者の若旦那 剛 茶店水月姉娘 ひかる 妹娘 蘭香 あとの男性陣は熊五郎親分の子分役。東映の谷口さんも子分に参加。柿…
今月の公演、毎日昼夜で出し物が替わる。この日のみ昼の部がなく、夜の部のみだった。幸いなことに、私にとっては初めてのお芝居。最近テレビでもとみに時代劇が少なくなっているようだけど、この作品はまさにその時代劇。幕が開いた途端、『鬼平犯科帳』の…
去年の7月にも観たお芝居。 ごく最近気づいたこと。それはお芝居の中のアドリブすら、計算されて配置されているという衝撃の事実。もちろん、多少の入れ替えはあるし、当意即妙のものもある。でもかなりの部分が計算済み。これは、ホント衝撃だった。このお…
以前になんども見ている。一番最近の舞台(2014年11月)では、役者紀伊国屋をアキラさんが演り、イジリの部分がちょっと違っていた。 あらましはほとんど変わらず。以前に書いていなかった面白い箇所がいくつもあった。全部は無理なので、ほんの数例。 1)…
去年三吉演芸場でも観たお芝居。そのときのレポ中にお芝居のプロットをまったく書いていなかったので、(改めて?)アップする。去年と同様、葵好太郎座長を迎えてのものだった。 岩五郎(好太郎)は腕もよく、人格者で通っている大工の棟梁。その女房のおと…
この京都での公演は昼夜のお芝居が替わる。もちろん、舞踊ショーも。劇団にとっては大変だろう。見る側にとっては、今まで観たことのない演目がくることが多くなり、楽しみが増えるんではあるけれど。 座長の口上によれば、これは劇団が20年ぶりにかけるお芝…
以前に『新・関東嵐』として観て一応記事にしているが、筋を割愛しているので、以下に大まかな筋を。 ある土地の親分は今や病気で寝たきり。子分たちのほとんどが敵対する別の一家に引き抜かれ、今やたった一人残るのみ。親分の女房(ゆかり)は自分の産んだ…
ゆかりさん、お誕生日おめでとうございます。掛け値なく大衆演劇界でナンバーワンの女優さんであることを証明された公演だった。若丸座長との阿吽の呼吸のお芝居、絶品でした! 『銀のかんざし』、私には初めてのお芝居。松竹新喜劇自体を最近になるまで実際…
お芝居『大工の一日』は2011年4月の新開地公演の折に観ただけで、今回が二回目。そのときには英国人の知り合いと一緒だったのだけど、彼は大工のトメとその後の舞踊ショーの美しい女形(座長)が同一人物だと分からなくて、説明するのが大変だった。「もう一…
このお芝居の主人公、九太郎は大衆演劇定番の任侠ものの、いわゆる「かっこいい」主人公ではありません。ドジで間抜けなやくざ、でもそのドジさがなんとも人間的でカワイイ、そんな男です。そういうアンチ・ヒーローを若丸さんは好んで演じます。どこを切っ…
『男の誓い』は以前に何回か観て記事にしている。 今日の配役は盲目の侍は剛さん。その妻をはるかさん。悪い親分をキャプテン。そして源太はもちろん若丸さんだった。これが普段の配役のようだけど、私は侍を星矢さんでも観ている。それぞれ少し味わいが違っ…
英樹さんのお誕生日ということで、お芝居も主役を。このお芝居、初見。 いろいろな題材をコラージしたお芝居だった。以下、あらすじ。 傘張りをして糊口をしのいでいる岡島(英樹)。もとはさる藩の藩士だったが、藩主の宝、名剣「むかで丸」を何者かに盗み…
お芝居は『鼠小僧と白鷺銀次』で、予定表にリストされていた『武士道残酷物語』を変更しての喜劇だった。たつみ座長の口上では、重い芝居が続いているので、「お笑い系」に差し替えたとのことだった。 この『鼠小僧と白鷺銀次』、2009年2月に朝日劇場に乗っ…
中村錦之助(後の萬屋錦之助)主演の映画版を舞台版にしたもの。 築地魚河岸の名物男、一心太助。天下のご意見番、大久保彦左衛門に意見したことで、手打ちにあうどころかその心意気に惚れ込んだ彦左衛門に何かと取り立てられることになる。そのとき右腕に「…
喜劇ではなかった。普通の人情劇。以下、あらすじ。 網元をしていた父の下に生まれた兄弟、信吉と信太郎。信太郎は父が網元として集金した金を持ち逃げしてしまう。残された父はその弁財に苦労。それが祟り、亡くなる。残された信吉(若丸)は漁師として父の…