人情劇
大和みずほ座長とお兄様の一也さんは長年伍代孝雄劇団に所属されていた。さすが「芝居の伍代」の継承者の面目躍如だった。加えて、ご本人も男性座員も全員がとにかく若い。みずほ座長は三十代後半、お兄様の一也さんが四十代後半。そこに三十歳になったばか…
ずっと以前、まだ純弥座長の頃に一度見て、(純弥さんでなく)純さんのうまさに唸った芝居。その後、見る機会がなかった。以前は純弥さんが夫、純さんが妻という組み合わせだった。今回は風馬さんが夫、純座長が妻。この夫婦のところに下宿している夫婦を千…
ハプニング続きの起伏に富んだ一日になった。 2日前、恋川劇団におられた恋川心哉さんならぬ碧月心哉さんが最近立ち上げられたばかりの「劇団心」を初観劇。先週末に「劇団悠」におられた嵐山錦之助さんがゲストで出ておられると聞いたばかり。心哉さん、錦…
お芝居は『花の神田屋一家』。これ朝日劇場でもこの2月に観たもの。ただ、そのときと比べると花道あきらさんが他劇団に移られ(?)、あつしさんもおられなかったのが大きな変化。 悪い親分を大川龍子さん、座長が二役で一家の親分(芝居冒頭で殺されてしま…
お芝居は『釣り忍』。劇団美山で観るのは多分4回目。2013年にこのブログ記事にしている。以前よりレベルアップしていた。こうたさんのおはんがさらに説得力があったから。彼の成長がそれを可能にしたのだろう。まだ20歳前?以前観たときはまだ10代だったんで…
遅れて、ミニショーは観れず。もちろん、この日は補助席もいっぱいの大入りで、席がないかと心配したけど、上手壁際の最後列補助席を確保できた。梅南座の「名物女将」さんが席を回られ、快適に観れる用腐心して下さる。小屋も規模が小さいけど、アットホー…
今日は都紗助さんの誕生日公演だった。お芝居でも「準」主役という重要な役どころ。緊張のあまり、台詞を間違えたり、噛んだりするなんてハプニングもあったけど、それも逆にほのぼのした感じがしてチャーミングだった。いつも一生懸命な紗助さん。その真面…
5日前のお芝居なので、ちょっとあやふやなところがあるかもしれない。ざっくりとしたあらすじは以下。 漁師の友吉(若丸)は病気の父(芦屋小雁)、それに妹のさよ(ひかる)と波浮港に住んでいた。妹は漁師の新吉(剛)と将来を言い交わしているが、彼の博…
この京都での公演は昼夜のお芝居が替わる。もちろん、舞踊ショーも。劇団にとっては大変だろう。見る側にとっては、今まで観たことのない演目がくることが多くなり、楽しみが増えるんではあるけれど。 座長の口上によれば、これは劇団が20年ぶりにかけるお芝…
ゆかりさん、お誕生日おめでとうございます。掛け値なく大衆演劇界でナンバーワンの女優さんであることを証明された公演だった。若丸座長との阿吽の呼吸のお芝居、絶品でした! 『銀のかんざし』、私には初めてのお芝居。松竹新喜劇自体を最近になるまで実際…
『男の誓い』は以前に何回か観て記事にしている。 今日の配役は盲目の侍は剛さん。その妻をはるかさん。悪い親分をキャプテン。そして源太はもちろん若丸さんだった。これが普段の配役のようだけど、私は侍を星矢さんでも観ている。それぞれ少し味わいが違っ…
ミニショーを潰しての通し狂言。長い芝居をこの長さに縮め、役の数を減らし、その上で意味が通るようにするのはさぞ難しかっただろう。でも成功していた。「恋患い」の場面(座長の独り舞台に近い)がちょっと長過ぎる感はあったけど。 人口に膾炙した話だけ…
喜劇ではなかった。普通の人情劇。以下、あらすじ。 網元をしていた父の下に生まれた兄弟、信吉と信太郎。信太郎は父が網元として集金した金を持ち逃げしてしまう。残された父はその弁財に苦労。それが祟り、亡くなる。残された信吉(若丸)は漁師として父の…
初見のお芝居だった。九州系劇団で生き別れた親子の悲劇を描く「親子もの」をいやというほど観てきたので、この手の話には食傷気味。これも悲劇は悲劇だったけど、べったりしたお涙頂戴路線とは違っていた。観客の涙腺に訴える芝居は演じる側にはやり易いん…
以前に明生座で観たお芝居で、このブログ記事にもしている。他劇団でもみたことがあるが、劇団によって強調するところが違っていた。若丸ヴァージョンは、年かさの夫婦の夫(若丸)がいかに妻を赦すかというところに重点がおかれている。この夫の演技力に芝…
この演目は観たことがない。昼は若丸座長が、ひき逃げで亡くなった友人のお見送りに京都に出かけていて、帰りが開演ギリギリ。そこで、主要な役の一つをキャプテンが務めた。 義理の息子にちょっとしたたはずみで殺される父(カネの亡者という設定)の役である…
先月3月に羅い舞座京橋劇場でも観たお芝居。配役は以下。 医者になって長崎から帰ってきた清之助を星矢さん。その父の庄屋を剛さん。茶店の主人を城太郎さん。星矢の元許嫁のお袖を京香さん。その妹お花をゆき香さん。清之助が江戸で見染めた芸者お龍をひか…
このお芝居は都若丸劇団では初見。他劇団では観たことがある。ただ、若丸バージョンに大幅書き替えられていた。抱腹絶倒喜劇である点では他劇団と同じ。ただ、若丸バージョンの方がリーズニングがかっちりしていた。以下に大まかな筋を。 三人の不良浪人(剛…
先月、羅い舞座京橋でも観たお芝居だった。他劇団でも観たことがある「嫁いびりの姑が改悛する」話。ところが、若丸劇団はそれらとは微妙に違っていた。今までみてきたどの劇団でも、主人公の姑を演じるのは座長。もちろんこの公演でも若丸座長が姑。以下が…
私には(めずらしく)初見のお芝居。 若丸さんの芝居は構成が緻密。大衆演劇によくある「えっ?」と戸惑うことがまったくない。リーズニングがきちっとできているので、無理なく楽しめる。 土地のヤクザ一家の親分は人望が篤かった。というのも人助けに骨身…
このお芝居は初めて。あらすじは以下。 向かい合わせに住んでいる大工の親子。その父、伝助(キャプテン)と息子、友吉(座長)は犬猿の仲である。なにかと言い争い、互いに一歩もひかない。伝助の下の大工たち(ゆかり、虎徹)、友吉の下の大工たち(星矢、…
並外れた練習量を窺わせる舞台だった。観客のほとんどが満足したに違いない。座長たかしさんの心意気、びんびんと伝わってきた。たかしさんが、どんな歌舞伎役者よりも大きく見えた。実際、若干28歳(?)で、劇団をここまでのレベルにするには、ホント人知…
勤務先で会議が長引いたため、ミニショーは見損ね、その上お芝居も最初の10分程度遅れてしまいました。 このお芝居は他劇団(九州系)でも観たことがあります。ただし、完全に若丸バージョンに替えられていました!以前にみたお芝居とは重点の置き方がまった…
お芝居は『ひまわり』。恋川劇団でも同タイトルのお芝居があるのですが、まったく違ったものでした。以下があらすじ。 やくざ一家で縄張り争いという稼業に嫌気がさした老齢の親分が、たった一人残った子分の万之助を連れて故郷の安芸の広島へ帰ろうとしてい…
昨日はお昼に枚方で宝海劇団を観て、その足で、朝日劇場で劇団大川の舞台鑑賞です。自分でも「ようやるわ」と思いつつかけもちしてきました。京阪と地下鉄の連絡がよく、4時前には恵比美町駅に到着してしまいましたので、駅前の「いずみ」という喫茶店で夕食…
お芝居は『人生無情』。悲劇でした。 冒頭、駕篭屋の二人[(梁太郎さん、恵介さん)の長屋前での会話からはじまります。二人は博打でその日稼いだ金を全部使い果たしていました。、そこに駕篭屋の一人、熊の女房の虎(愛之介さん)が参戦し、亭主に小言をい…
お芝居は『まぼろし峠』。 置屋「田琴」の娘お千代(諒さん)は大店油屋の若旦那(華太郎さん)に見初められるが、彼女には言い交わした清さん(真之輔さん)という男がいた。油屋から若旦那と番頭が来て、支度金として5百両を出すという。置屋の女将でもあ…
今日は昼から会議が入ったので勤務先に来ています。千秋楽、行けなくなってしまいました。心残りですが、1月が八尾グランドホテルなので、その折の楽しみに取っておきます。でも今日の春之丞さん女形の喜劇、観たかった!思いっきり笑って厄払いできたでしょ…
昨日、11月28日のお芝居は『三本の矢』でした。もちろん毛利元就の有名なエピソードにちなんだものです。浪速の材木問屋の主人が突然亡くなり、一家では35日の法要を営む準備をしている。なくなった主人には三人の息子がいるが、長男(春之丞さん)は長崎に…
お芝居は『ヤクザばか』でした。 兄弟の契りをした二人のヤクザ(兄貴分が愛之介さん、弟分が真之輔さん)。弟分が好いた女性と一緒になって堅気になりたい打ち明けます。その直後に兄貴分が襲われたところを、弟分がつぶてを投げて助けます。それを感謝しつ…