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大衆演劇のお芝居ってどんなの?(独断・私見の)大衆演劇観劇ガイド

時代劇

『利根の朝霧』たつみ演劇BOX@新開地劇場9月10日夜の部

『利根の朝霧』は笹川繁蔵と飯岡助五郎の抗争を描いたもの。大利根河原の決闘としても有名。大衆演劇の定番。今回の芝居には平手造酒が絡む。虚実ないまぜになった話で、いかに自分たち流に創作するかが、各劇団の腕のみせどころ。劇団によっては平手造酒に…

『弥太郎笠』一竜座@浪速クラブ 6月26日夜の部

似たタイトルの芝居を大衆演劇でいくつか観た記憶があるのだが、子母沢寛の原作を基にしたものなのだろうか。個別の内容を思いだせないので、推測にしかすぎないけど。芝居の主旨は、侍でありながらヤクザになった「りゃんこの弥太郎」のイナせなカッコよさ…

『命くれない』都若丸劇団 with 大川良太郎、葵好太郎各座長&九条かおりさん(ゲスト)@羅い舞座京橋劇場 3月20日夜の部

この日は二部構成、第一部がお芝居、第二部が舞踊ショーだった。お芝居、『命くれない』は初見。おおまかな筋は以下。 芸者、お半(かおり)は思い人を探して、置屋のお抱え芸者をしている。そのお半に岡惚れしたのが長崎奉行(東映の谷口さん)。置屋の女将…

『天竜しぶき』都若丸劇団&恋川純弥さん(ゲスト)@京橋羅い舞座3月13日昼の部

若丸劇団では初めて観るお芝居。もっとも、似たような設定とプロットの作品は大衆演劇では何度も観ている。以下がそのあらまし。 子分の女房に横恋慕した悪い親分(城太郎)。その子分を凶状の旅に出す。女房(ひかる)を横取りするためだった。旅に出る前に…

『関東嵐』都若丸劇団@花園会館 1月8日昼の部

以前に『新・関東嵐』として観て一応記事にしているが、筋を割愛しているので、以下に大まかな筋を。 ある土地の親分は今や病気で寝たきり。子分たちのほとんどが敵対する別の一家に引き抜かれ、今やたった一人残るのみ。親分の女房(ゆかり)は自分の産んだ…

『男の立引き』英樹さんお誕生日公演 都若丸劇団@明生座11月2日 夜の部

英樹さんのお誕生日ということで、お芝居も主役を。このお芝居、初見。 いろいろな題材をコラージしたお芝居だった。以下、あらすじ。 傘張りをして糊口をしのいでいる岡島(英樹)。もとはさる藩の藩士だったが、藩主の宝、名剣「むかで丸」を何者かに盗み…

『浪人街』大川良太郎座長with都若丸・小泉たつみ・小泉ダイヤ各座長@羅い舞座京橋劇場8月19日昼の部

マキノ正博監督映画であまりにも有名な『浪人街』。この日はお芝居からの開始。筋は以下。 時は幕末。場所は江戸。ある神社境内。女(かおり)が旗本に捕まっている。女が財布を盗ったというのだ。いいがかりだといって、抵抗する女。そこに通りかかった浪人…

『呪いの峠』都若丸劇団@梅田呉服座 7月30日千秋楽

観る前から初めて観るものだと分かったので、ネット検索をかけたら、Tokijiroさんという方がブログにレポを上げておられた。2012年10月27日のものです。参考にさせていただきました。ありがとうございます。以下が大筋。 第一場 小川勝五郎(星矢)は妻を井…

『夜明け笠』都若丸劇団@朝日劇場6月1日

5年ぶりの朝日劇場だそう。私はまだ5年前には大衆演劇を見ていなかったので、朝日に乗った都若丸劇団を知らない。けっこう若丸さんのお芝居を見てきたけれど、このお芝居は初めて。全体の枠組みはヤクザ間の「抗争」を描く昔ながらのお芝居の体裁はしている…

『日朝河原の決闘』都若丸劇団@新開地劇場 4月1日初日

本拠地の新開地での1年ぶりの公演。私にとっても(1月の恋川純さんの公演に若丸さんが「飛び入り」出演したのを観たのを除けば)1年ぶりの新開地劇場。15分前に着いたら、もう満員。補助席だった。新開地の補助席は普通の椅子を出してくれるので、とても見…

『次郎長』春の演劇祭 都若丸劇団@京橋羅い舞座 3月19日

お芝居は『次郎長』。2008年4月9日に特別公演として新開地劇場に上げられたもののリメイク。ただキャストには入れ替わりがあった。以下。 清水次郎長: 都若丸 お蝶: 九蝶香おり 次郎吉: 紀伊国屋章太郎 法印大五郎: 山田永二 黒鐘一家親分 権兵衛: 都城太郎 …

『地蔵の宇之吉』都若丸劇団@湯迫温泉 1月9日

またまたやってきました湯迫温泉。霙がちらつく寒い日だった。 お芝居は『地蔵の宇之吉』。若丸さんで宇之吉を観るのは初めて。そういえば大衆演劇はよくかかるこのお芝居も、観るのは二回目。若丸さんが宇之吉、剛さんが小金井小次郎役だった。有名な筋で、…

『次郎長』都若丸劇団第弐回特別公演@新開地劇場 2008年4月9日収録DVD

まず、2008年時点で若丸さんがここまでのものを創り上げておられたということに、驚嘆した。大衆演劇でここまでの完成度の高い芝居を観たことがない。否、商業演劇でもない。おそらく強い信念をもって、とてつもなく桁外れの構想を、実行に移したというべき…

『任侠甲州鴉』伍代孝雄劇団 @新開地劇場 10月26日昼の部

オリジナル脚本は悲劇だったのかもしれないが、今日のものは悲劇ではないように演出されていた。ホッとした。ハッピーエンディングのみを是としている訳ではないが、やみくもに救いのない「悲劇」にもってゆく九州系劇団の「方針」にはうんざりなので、この…

『忠治流浪笠』劇団美山@池田呉服座4月12日昼の部

授業後に駆けつけたので、芝居の途中からだった。ものすごい人で、やっと隅の一席空いていたところに潜り込んだ。芝居は佳境に入ったところで、忠治(座長)が子分の友二郎(京馬)とともに、茶店で休んでいるシーン。以下、そのあとの筋を。 友二郎(名前が…

『吉良の仁吉』劇団大川+劇団美山里美たかし座長、里美こうた若座長ゲスト @朝日劇場6月15日夜の部

お芝居、『吉良の仁吉』。 仁吉にたかしさん、その妻、お菊はこうたさん。お菊の兄で仁吉と荒神山の決闘で対決する穴太の徳次郎を龍昇さん。劇団大川座長の椿裕二さんは徳次郎一家の用心棒の浪人、そして副座長の大川忍さんは仁吉一家の子分、若手リーダーの…

『駒吉帰り仁義』里美たかし座長「劇団美山」@池田呉服座2月22日昼の部

翌日(23日)に座長たかしさんが浪速クラブでの「美川慶二座長襲名公演」に出られるため、この日は昼の部のみ出演でした。主演はこうたさんで、昼に座長が演じた悪い代貸しの為蔵を夜の部では祐樹さんが演じられるということでした。筋は以下です。 仏一家は…

『会津の小鉄』宝海劇団@渚の湯 2011年2月6日昼

iPhoneでとった写真を画像ホルダーにアップロードしようとすると、ノイズの入った写真になってしまいます。このPC、つまりiMacのせいかと思って、AirMacでWiFi経由にしても同じ画像になっています。なんどか試みて、あきらめました。また後日試してみること…

『母恋信州路』劇団花吹雪@八尾グランドホテル 2011年1月7日

お芝居は『母恋信州路』。これも新開地で観ました。でも、 観劇中に 登場人物の名前等をiPhoneのアプリ、Evernoteに入れたつもりが、保存していなかったようで、うろ覚えです。 亥之松という百姓が妹のおみよをつれて母を探す旅をかけている。おみよは道中の…

『母恋信州路』劇団花吹雪@新開地劇場 2010年11月5日

夜の部を観ました。お芝居は『母恋信州路』、主演の百姓亥之松(字が間違っているかもしれません、以下同様)を真之輔さん、その弟の美代吉を子桜何とか君(初出場だそうです)、上総屋親分政五郎を春之丞座長、代貸銀二を梁太郎さん、子分佐太を愛之介さん…

『佐久の鯉太郎』伍代孝雄劇団@新開地劇場 10月26日

第一部には遅刻。お芝居からの観劇。2週間前に観た折に、座長のお芝居と踊り(立ち、女形とも)が際立って光っていたのに驚嘆したが、それ以降訪ねる機会を逸していた。だからこれが2回目の観劇で、今更ながらに座長の並外れた技巧と美を認識させられた。ま…