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大衆演劇のお芝居ってどんなの?(独断・私見の)大衆演劇観劇ガイド

『呪いの峠』都若丸劇団@梅田呉服座 7月30日千秋楽

観る前から初めて観るものだと分かったので、ネット検索をかけたら、Tokijiroさんという方がブログにレポを上げておられた。2012年10月27日のものです。参考にさせていただきました。ありがとうございます。以下が大筋。

第一場

小川勝五郎(星矢)は妻を井草の大五郎(あきら)に盗られた上、旅途中に茶店休んでいたところを、呑んだ酒に毒を盛られて死ぬ。毒を持ったのは茶店の主人稲荷の長治だった。一緒に旅をしていて、そのときは兄勝五郎の煙草入れをとりに前の滞在先に行っていた弟勝之助(舞斗)、戻って来て、兄の無惨な死を知る。兄の仇討ちの助太刀を頼みに遠州森の石松宅を訪ねることにする。

 

第二場

しかし、あいにく石松は留守だった。応対したのは石松の子分でもいちばん下っ端の「茶かすの留」ことトメ(若丸)だった。このときの若丸さんの着物、目も醒めんばかりのピンク。それに例のオモシロメイクのお顔。カワイイ。ボケまくりの座長ですが、舞斗さんをいじっているのか、それとも役柄なのか分からない。石松を探すと言ってトメは出て行く。そこに鐘の音が。「時刻だ」と言い、書き置きを残して飛び出す勝之助。

 

トメが戻ってくる。勝之助がいないので不思議がるが、手紙に気づく。読もうと「試みる」が、実はトメは字が読めない。忘れてはいけないと、頭に乗っけ、それを手ぬぐいで括りつける。珍妙な姿。

 

そこに石松(剛)がご機嫌で酒瓶をもって帰って来る。大分きこしめしている様子。ここでトメとの会話が笑わせます。若丸さんとここまでのやり取りができる剛さん、勲章もの。勝之助が来ていたことを伝えるトメ。ようやく手紙を思いだし、石松に渡す。寝ていないので、手紙を読むのは明日にするという石松をなだめすかしてなんとか読む気にさせる。

 

石松は大政に字を習ったというのだが、はなはだアヤシイ。点々が打ってある字はどう読むとかといったすったもんだのやりとり(爆笑ものでした)等でなかなか前に進まない。ようよう真剣に読み始めた石松。内容の深刻さに気づく。あわてて飛び出し、そこでドスを忘れたことに気づき、とって返す。あわてていて口がきけないので、ジェスチャーでドスを示す石松こと剛さん。それをみたトメこと若丸さんが持ってきたのは箒。次にはデイパックのカバン。次が団扇をつけた棒。さらには材木二本。といったドタバタ勘違い騒動が一巡りありました。ようやくドスを手にする石松。一目散に飛び出す。

 

第三場

決戦の場「呪いの峠」にやってきた勝之助。井草大五郎とその子分と対峙している。飛び入ってきた石松。さすが、めっぽう強い。二人で井草一味を斬り殺し、勝五郎の恨みを晴らす。そこへ酒瓶を手にトメが駆けつける。渡された酒瓶の酒を呑む石松。「うぇ!」と嘔吐く。「こりゃ―酒じゃない!一体なんだ?」と聞く石松に、「銭湯の湯」と応えるトメ。

 

とりあえずは仇討ちも済み、めでたしめでたし!と舞台真ん中でポーズを決める石松こと剛さん。その前に立ちはだかるトメの若丸さん。抗議する剛さんに、「俺が座長だ!」と見得を切る座長若丸。ってな具合で、やっぱりめでたし、めでたし。幕。