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大衆演劇のお芝居ってどんなの?(独断・私見の)大衆演劇観劇ガイド

『ひまわり』劇団花吹雪弁天座2011年3月6日

お芝居は『ひまわり』。
恋川劇団でも同タイトルのお芝居があるのですが、まったく違ったものでした。以下があらすじ。

やくざ一家で縄張り争いという稼業に嫌気がさした老齢の親分が、たった一人残った子分の万之助を連れて故郷の安芸の広島へ帰ろうとしていた。ところがもと子分が瀕死の重傷を負って駆け込んでくる。対抗するやくざ一家に入り込んで、相手方の悪親分を殺そうとしたところ、逆に雇われ用心棒に切られたという。

そこへ、その用心棒とやくざの一味がやってきて、瀕死の子分にとどめをさす。子分に親分を殺すように命令したのはもとの親分だというのだ。だからその親分の首をはねるためにきたのだという。親分は観念して討たれようとするが、そこに万之助が用心棒の手にかじりついて止める。その心意気に討たれた用心棒は親分の首をはねるのを諦める。

悪親分の一家に戻った用心棒は恩を仇で返すのかと悪親分から罵られ、しかたなくまたもや老親分一行を待ち伏せる。やってきた親分と娘、そして万之助。切り掛かってくる用心棒に立ち向かった万之助だが、崖から転落してしまう。そのとき、用心棒は万之助の手のあざから、万之助が幼い頃に生き別れになった実の弟だと悟る。

何年か経ち、老親分は今は万之助の転落した崖近くに茶店を開き、彼が生きていることを信じて彼の帰りを待っている。用心棒がやってくるが、彼もいまは労咳で死期が近い。悪親分は女房に請われて彼をお払い箱にする。

旅姿の万之助が帰って来る。老親分は内心喜ぶが、彼が兄の用心棒と果たし合いになるのを防ぐため、愛想尽かしをする。しかし、その心が解せないまま、万之助は敵討ちのため悪親分一家へのりこむ。老親分から万之助が帰ってきて、親分宅へのりこんだと聞いた用心棒は加勢に駆けつける。悪親分一家にやって来て、万之助の加勢をし、親分一家を皆殺しにする。

万之助が彼に切り掛かってくる。止めようとする用心棒。そこに老親分も駆けつけ、二人が兄弟だと万之助に明かす。やっと兄弟名乗りをするが、兄の用心棒は死んで行く。 

 着流し姿の浪人役、それも病気持ちの侍というのは、春之丞さんの仁にぴったりですね